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アウディの最新EV「e-tron Sportback」で緑豊な薪火料理の店へドライブ
Car×Landscape

アウディの最新EV「e-tron Sportback」で緑豊な薪火料理の店へドライブ

プレミアムEVの注目モデル「アウディ e-tron Sportback」が教えてくれた、持続可能な社会を可能にするクルマの楽しみ方

「街に似合うクルマ」「風景の一部となるクルマ」を、自動車ジャーナリスト・河西啓介が紹介する「Car×Landscape」。6回目は、アウディの最新EV「e-tron Sportback」で、調布市深大寺にある薪火料理のレストラン「Maruta」へ。今回はいつもと趣向を変え、緑化事業を手がけるオーナーと対談しながら、地球環境を維持していくために我々が今できることを考えてみた。

Text by Keisuke Kawanishi
Photographs by Daijiro Kori

加速する、脱ガソリンエンジン車へのシフト

猛暑、台風、水害。世界中で頻発している自然災害は、決して自然の気まぐれによるものだけではない。高度な文明を築き上げてきた我々人間の営みが、その原因の一端となっている現実に、まさに今、直面しているのだ。環境問題の解決が地球規模で「待ったなし」の状況であることは、地球規模での共通課題となって久しい。

私たちが愛好する自動車が、そうした環境負荷を生み出す大きな要因のひとつになっているのも、残念ながら事実だ。そのため世界中の自動車メーカーは火急の対応を迫られ、電気自動車、燃料電池車、ハイブリッド車など、脱ガソリンエンジン車へのシフトを進めている。とはいえメーカーの努力だけでは事態は変わらない。自動車は今や単なる移動手段ではなく、社会のインフラ(基盤)であり、我々ユーザーの“暮らし方”が変わらない限り、環境問題が好転することは難しいだろう。

アウディ e-tron=エレクトリック・ジェントルカー

レストラン「Maruta」を手掛けるグリーン・ワイズ代表取締役の田丸雄一さん。

「私がEV(電気自動車)に関心を持ったのは東日本大震災がきっかけです。あの3月11日以降、ガスステーションで給油ができなくなり、当時乗っていたハイブリッドカーでも燃料はギリギリの状態でした。そのときいちばん早く復旧したインフラが電気だったことから、次はEVに乗ろうと思ったのです」

そう話すのは緑化事業を手掛ける会社「グリーン・ワイズ」代表取締役の田丸雄一さんだ。もともとクルマ好きだった田丸さんは、6年ほど前からテスラのEVに乗り始め、昨年、日本への導入が開始されたアウディの最新EV、「e-tron Sportback(イートロン スポーツバック)」を購入した。

e-tron Sportbackはアウディ初のピュアEVで、前後に備えた2基の電気モーターにより4輪を制御する独自の4駆システムを持つ。今回我々が撮影した「55 quattro S line 1st edition」は、システム全体で300kW/664Nmという大パワーを発揮し、航続距離は405kmに達する。

ミラーの代わりに小型カメラを内蔵した「バーチャルエクステリアミラー」を採用するなど、随所に “技術による先進”を企業哲学とするアウディらしさが垣間見えるEVだ。

「ひとくちにEVといっても性能や味付けはさまざまですね。テスラはアクセルを踏めばドーン!と加速するエレクトリック・マッスルカー。一方e-tronはエレクトリック・ジェントルカーとでも言おうか、走りがすごく紳士的で、ハンドリングの精度やブレーキの利き方など、EVである前にクルマとしての完成度が高い。いかにもアウディらしいなと思いました」

これまでに数台のアウディを乗り継いだという田丸さんならではの感想だ。

幼少時代から植木を“見て”“食べて”育つ

田丸さんが代表を務めるグリーン・ワイズは1905(明治38)年に創業した緑化事業会社の草分けだ。田丸さんの祖父にあたる創始者の田丸亀吉さんは、造園業の傍ら日本で初めての貸し植木業、つまり「観葉植物のレンタル」を始めた人物だという。

「子どもの頃から傍らに植木がありましたから、それを見たり触ったり、食べたりしていました。葉っぱとか枝とか、“これを食べたら死ぬ”と言われたもの以外はなんでも口に入れていましたね(笑)」

学校を卒業後、サラリーマン経験を経て家業に入った田丸さんは1990年、植物を室内に飾る「インテリアグリーン」に注目し、取り扱いを始めた。それまで日本には植木や植栽などの「園芸」はあったが、“部屋を飾るための植物”という考えはまだなかった。このコンセプトはその後のインテリアブームとも相まって広がり、いまや多くの人がインテリアグリーンを楽しむようになっている。

環境対応が遅れる緑化業界を変える方法を模索

「グリーンのある暮らし」を提案する一方で、自分の中にあった緑化業界についての問題意識が大きくなっていった、と田丸さんは言う。

「緑化業界って、ほかの業種と比べて環境対応が遅れているのです。草花って“自然”なものだと思われていますが、じつは育てる段階でたくさんの農薬を使っている。見て楽しむものだけに、草花に傷ひとつあってもお客さまは買ってくれません。見た目に美しい草花を育てるにはたくさんの薬を使わざるをえない。野菜や果物ほど規制が厳しくないことも影響しています。しかし生産者や植栽管理者などの健康も考えると、この状況を変えなくてはと思うようになりました」

田丸さんは化学系の農薬肥料を使わない栽培方法について、識者から学び、海外でのノウハウを研究していった。農業用の生産規格を応用して、環境回復型の緑地・栽培管理規格をつくっていくという活動も、実証実験的に行っている。また百数十種類の植物を植え、「365日花が咲く」をテーマにしたガーデニングマンションを手掛けるなど、植物との共生についてもさまざまな試みを続けている。

深大寺ガーデンの庭で取れた野菜などを調味料として利用する。田丸さんが考える循環型経済の在り方を「Maruta」でも実践している。
深大寺ガーデンの庭で取れた野菜などを調味料として利用する。田丸さんが考える循環型経済の在り方を「Maruta」でも実践している。
深大寺ガーデンの庭で取れた野菜などを調味料として利用する。田丸さんが考える循環型経済の在り方を「Maruta」でも実践している。

サーキュラー・エコノミー型ビジネスのプロトタイプ

2018年、東京・調布市に竣工された「深大寺ガーデン」は、そうした田丸さんの思いを体現したスペースだ。560坪ほどの敷地には2棟の居住棟とレストラン「Maruta」が立ち、その間を埋める緑地部分は果樹を中心とした樹木と野草が植えられている。レストランの裏手には畑が広がり、この敷地のシンボルツリーとなるケヤキの大木が立っている。

「いま会社として目指しているのは、サーキュラー・エコノミー(循環型経済)型のビジネスをどうつくっていくかということ。従来のTake(資源を採掘して)、Make(作って)、Waste(捨てる)という消費型ではなく、廃棄していたものを新たな資源とすることでぐるりと循環させる仕組みづくりを目指しています。たとえばこのレストランでは、ガーデンの敷地で取れる野菜や果物、地元で生産される材料を優先的に使い、普通のレストランでは廃棄するような野菜の切れ端も調味料として再利用するなどしています。ガーデン全体としてはエネルギーにソーラーパネルや蓄電池を利用するのはもちろん、溜めた雨水をトイレや庭の散水に使っています。この深大寺ガーデン自体が、我々の目指すビジネスのプロトタイプになっているのです」

また、Marutaがある深大寺ガーデンは、生産緑地法問題への対応のモデルケースという意味合いも持っている。ほかにもMarutaでは、地場産材を活用したマーケットやイベントを開催することで地域との共同体としての在り方を示すとともに、深大寺ガーデンを防災等の観点からエディブルガーデン(食べられる庭)としての役割を持たせるなど、さまざまな取り組みを行っている。

深大寺ガーデンはその土地が持っている自然資源を活かしたコンセプトやさまざまな取り組みが評価され、米国に本部を置くGBCIが認証機関となっている環境認証「SITES」のプラチナ認定を取得した。

「周辺環境との共生」をテーマにした深大寺ガーデンは、住宅棟とレストランの間には垣根がない。庭の畑で実った食材は「Maruta」でも提供されている。
「周辺環境との共生」をテーマにした深大寺ガーデンは、住宅棟とレストランの間には垣根がない。庭の畑で実った食材は「Maruta」でも提供されている。
「周辺環境との共生」をテーマにした深大寺ガーデンは、住宅棟とレストランの間には垣根がない。庭の畑で実った食材は「Maruta」でも提供されている。
「周辺環境との共生」をテーマにした深大寺ガーデンは、住宅棟とレストランの間には垣根がない。庭の畑で実った食材は「Maruta」でも提供されている。

消費型から循環型への移行。EVはそのための解のひとつ

「Maruta」のシェフを務める石松一樹さんはオーストラリア・メルボルンのオーガニックレストランで修業を積んだ。石松さんが作る料理は、田丸さんの語る世界観を味覚や嗅覚を通して我々に伝えてくる。

Marutaのシェフ、石松一樹さん。
地域の生産者から提供されるもののほか、石松シェフのネットワークから集まったオーガニックな食材を使う。
地域の生産者から提供されるもののほか、石松シェフのネットワークから集まったオーガニックな食材を使う。
地域の生産者から提供されるもののほか、石松シェフのネットワークから集まったオーガニックな食材を使う。

暖炉の中で半日ほどゆっくりと焼き上げた人参は、煤(すす)にまみれた皮を剥きスプーンですくって食べると、ほっくりと柔らかく蒸された中身から驚くほどの甘みが溢れ出す。宮城県石巻の生産者から仕入れた鹿肉は、ガーデンで取れたローズマリーで燻すことで、野性味溢れる肉の味はそのままに香り高い一品に仕立てられる。決して高級食材をふんだんに使うのではなく、極力自然に育てられた素材をシンプルかつ工夫を加え、美味しく食べてもらえるよう心掛けている、と石松シェフが語ってくれた。

インタビューの終盤、田丸さんが我々に話してくれた内容が、心に印象深く残っている。

「食を支える農業にも問題は多く、生産効率のために自然の在り方を人為的に歪めていることによる影響が出ています。世界の環境問題の25パーセントは農業によるものと言われている。つまり食も緑化の問題も根っこは同じで、トータルで考えていかなければならないと思います。クルマもそうですよね。移動やモビリティは生活に不可欠なもの。だから単純に乗るのをやめようとは言えないけれど、いかに環境への負荷を減らし、消費型から循環型へ移行するかを考えなくてはならない。僕としては、現時点での最適解はEVなのかな、と思っているんです」

環境問題にすべてを解決する「正解」はない。だからこそ今できる「最適」を考え続けていく。深大寺の住宅地に並ぶガーデンとレストラン、そこに佇む電気自動車。我々の未来を考えるヒントが、この何げない風景の中にある気がした。

Specification

アウディ e-tron Sportback 55 quattro S line 1st edition
全長✕全幅✕全高:4900✕1935✕1615mm
車両重量:2560kg
最高出力:300kW
最大トルク:664Nm

Spot information

薪火料理の店 Maruta
店の中心にある暖炉の薪火で焼いた料理を大皿に盛り、5.5mのロングテーブルに座る初めて出会った客同士が料理をシェアしながら同じ時間を過ごす。そんな「つながる暮らし」をテーマにしたオーガニックレストラン。不定期でワークショップなども開催。
東京都調布市深大寺北町1−20-1
▶︎https://www.maruta.green/

取材協力
株式会社グリーン・ワイズ
▶︎https://www.greenwise.co.jp/
株式会社フォーリングス
▶︎http://www.fourrings.info/

profile

河西啓介

1967年生まれ。東京都出身。広告代理店勤務を経て自動車雑誌『NAVI』編集記者。2001年オートバイ雑誌『MOTO NAVI』創刊。2003年より自転車雑誌『BICYCLE NAVI』編集長兼務。2010年独立し、出版社ボイス・パブリケーション設立。2012年自動車雑誌『NAVI CARS』創刊。2019年よりフリーランスとなり、自動車ジャーナリスト、エディター、パーソナリティー、コメンテーターなど幅広く活動中。

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