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[Report] Audi × R100 TOKYO「Think Sustainability」イベント体験記

[Report] 「“フィロソフィーを買う”が定着したその時が、未来だ」――Audi × R100 TOKYO「Think Sustainability」イベントを体験して

「サスティナブル」という言葉もずいぶん耳に慣れた。日常のどこかで自分も少しは関わっている気もする。しかし地球環境は年々悪化の一途をたどっているらしい。打破するために必要なのは努力か、それ以外の意識改革か? 車、住居、デザイン、そしてワインから未来図を描く4人によるトークイベントから気づいた、未来の話をお伝えしよう。

Text by Mayuko Yamaguchi
Photographs by Seiji Tonomura

地球滅亡に漠然としたあきらめを抱いている?

Photo:Getty Images

「近い将来、地球は温暖化で滅亡するかも」という説は、子ども時代から聞いていたような気がする。まさか、そんなこと。ずっと聞き流して安穏と生きていたことを今ここで告白する。

しかし、ここ数年で状況が変わってきたように思う。北欧の少女が国際会議の壇上で涙ながらに大人を糾弾したり、どこかの国の大臣が「環境問題をセクシーに解決する」と豪語して世界を驚かせたり。感情的でもセクシーでもどちらでもいいのだが、いずれにしても身の回りで起こっている待ったなしの大問題、それが環境破壊であり未来の破壊であるのだということが、固くなった大地に少しずつ水が染みていくように、ようやく世界に浸透し始めているような感があるのだ。
けれど、その思想が人々の心の芯まで染み渡るには、いったいどのくらいの時間がかかるのだろう。ふと考えると、再度途方に暮れてしまう。人々にじゃんじゃん消費させて新しいものへの渇望を煽るという経済システムは、今なお世界を支配しているし、たとえ先進国が悟りを開いても、発展途上国にすれば成長の邪魔をしてくれるなと憤慨するのは当然のことだ。

結局、できることを少しずつやるしかないねという、なかばあきらめの考えに着地するのが、恥ずかしい話だがこれまでの私だった。しかし、先日参加したあるトークイベントで、目から鱗が落ちるような体験をした。登壇者らの話の中に、小さいながらも明確な未来が見えたような気がしたのだ。

業種を問わず訪れた、大変革期の嵐

左から「リビタ」浦川貴司さん、モータージャーナリストの吉田由美さん、「MTDO」デザイナー田子學さん。画⾯では、「MGVsワイナリー」から松坂浩志さんが参加。青山と勝沼をリモートでつないだ。

ここで、登壇者4人のことを少々紹介させてもらおう。「リビタ」の浦川貴司さんは、「R100 TOKYO」事業部で部長を務めている。不動産の会社ではあるが、販売するのはすべて中古物件。「東京を豊かに暮らす」をコンセプトに、ホテルや一軒家、マンションといった物件にさらなる価値を与えるリノベーションを施し、ブランド名そのままに「100平米を超える空間で心地よく暮らす東京」を実現させる会社だ。浦川さんは証言する。

「昔はとにかく、新しいモノこそ良いという時代でした。しかし、それが今では中古住宅の価値ががらりと変化したんです。古いものを慈しみ大切に暮らすことこそ、本質的にラグジュアリーであるという考えを持つ人が増えてきたなぁと感じていたところに、コロナ禍という大災難が降りかかった。その結果、人々はますます自分の暮らしが本質的に豊かであるかそうでないかを見極めるようになったのだと思います」(浦川さん)

「車の世界も大きく変わりました」と言うのは、長年、車を取り巻く世界を見つめ続けているモータージャーナリストの吉田由美さんだ。

「車業界は今が100年に1度の大変革期。モデルチェンジするごとに、消費者が目を見張るような大変身を遂げる車も多く、そのチェンジの内容はといえば環境への配慮がより盛り込まれていることが多いです。逆に言えば、それができていないようだと社会に認められないという気配があって」(吉田さん)

吉田さんはここで、この日の会場ともなった「Audi House of Progress Tokyo」にも展示されていた次世代のEV車「RS e-tron GT」について熱く語ってくれた。

「かつて、車といえば工業物であり、完成してからはガソリン消費で地球に良くない影響を与え続ける存在でした。今もまだ多くがそうですね。しかしこの新モデルは、地球から資源を新たに掘り起こすことなく生み出そうという目的で作られています。キーワードになるのが『レザーフリーインテリア』と『サーキュラーエコノミー』。動物皮革は使用されず、代わりにリサイクルされたペットボトルや漁業の廃棄網などが用いられています。サーキュラーエコノミーというのは、要するにこの車をいつか廃車すると、そのときに生じる廃棄素材を次の新たな車の資源にするということです。正直、ここまでやるのか!……と我々ジャーナリストも驚かされたほど、徹底的に再生資源を利用して作られています。しかもそれでいて、デザインから素材の質感まで圧倒的な上質さを感じられるというのもすごい」(吉田さん)

「モデルチェンジの多彩さと斬新さでは、車業界の切り込み隊長的な存在」と吉田さんに称されるアウディ。4月に発表されたEV車「Audi e-tron GT quattro」はそんな未来を実現する車だ。
「モデルチェンジの多彩さと斬新さでは、車業界の切り込み隊長的な存在」と吉田さんに称されるアウディ。4月に発表されたEV車「Audi e-tron GT quattro」はそんな未来を実現する車だ。
「モデルチェンジの多彩さと斬新さでは、車業界の切り込み隊長的な存在」と吉田さんに称されるアウディ。4月に発表されたEV車「Audi e-tron GT quattro」はそんな未来を実現する車だ。

「今」が終焉しないと未来はやってこないから

「クラッシュ&ビルドというのは、建築やデザインの世界においても長く信奉されてきた考えだったと思います。考え方としても経済を回すシステムとしてもうまく噛み合っていたから。しかし、その時代は間違いなく終焉を迎えようとしています」

そんなふうに話を継いだのは、「MTDO(エムテド)」を主宰するデザイナーの田子學さん。単なる“点”のデザインではなく、企業や組織デザイン、イノベーションの研究に通じる人で、コンセプトメイキングからプロダクトとして世に放たれるまで、場合によってはその後もデザイン戦略のもとに実現させる「デザインマネジメント」の提唱者でもある。現代の環境問題に対して私が、そして多くの人々がモヤモヤと感じていたことを、田子さんは見事に表現してくれた。

「ゴミという言葉にさえ、今や違和感を覚えます。だって、ゴミは今や単なるゴミではなく、地球を壊す要因の一つだから。しかし、考え方の転換や工夫によってそれらは資源に生まれ変われるんです。そんなことを、人々が理解し声を上げることで企業を動かせるようになる」(田子さん)

これまで、私たちが「価値」だと考えていたものに、実はもう価値は存在していないとわかってしまう。その日こそ、悲しいけれど未来の始まりでもあるという。虚栄心を満たすためだけに所有するモノや、何かをつぶして似たような何かを建てる行為、利便性向上しかもたらさないテクノロジー、そういった多くの古い価値にサヨナラを言うことで、私たちは本質的な豊かさを探す旅にようやく出発できるようになるというのだ。

私たち消費者が、買いたい、手に入れたいと願う「価値」の定義が変われば、ようやく重い腰を上げてくれるのが企業や国だというのは容易に理解できる。売らなければ経営にならないからだけれど、物質的な豊かさから真の豊かさへと価値観がシフトした世界であれば、企業は本質的な豊かさを満たす商品を開発する必要が生じ、結果、個人が小さな努力を続けるよりももっと大きな力で、環境に配慮した商品の開発を推進できるようになるのではないか。

50年後に完成するものが造りたくてワイナリーをスタート

山梨県にある「MGVsワイナリー」。元は半導体の工場だった場所をリノベーションして美しく近代的なワイナリーへと変身させた。Photo:Shinsuke Matsukawa
山梨県にある「MGVsワイナリー」。元は半導体の工場だった場所をリノベーションして美しく近代的なワイナリーへと変身させた。Photo:Shinsuke Matsukawa

結局は、個人の考え方を変換させることが重要。しかし、その集積が企業を動かし、ひいては経済や国を動かすことで、未来に正常につながるサスティナブル環境への変革は可能なのかもしれない……! そう思い始めたところで「MGVsワイナリー」当主である松坂浩志さんの話が印象に残った。

「うちのワイナリーは創業5年。といってもこの土地とは生まれたときからの付き合いです。長く半導体の工場を営んでいましたが工場を海外に移転させることになり、それまで使っていた場所をどうするかという話が出た。実家は4代続くぶどう農家でしたから、まぁワイナリーをやるのは必然と言えばそうですが、もう一つ、私にとってとても重要な理由がありました。それが、フランスにいる友人が造るコニャックでね。友人曰く、自分が造っているコニャックを自分が販売する日は訪れないと」(松坂さん)

コニャックは完成までに長い時を要する。松坂さんの友人が造るコニャックは、完成時には友人はおそらく現役ではいられず、その販売は孫の手に委ねられる。しかしその友人とて、現在販売しているコニャックは祖父の代に造られたものなのだという。

松坂浩志さんと愛犬ルイス。ワイナリーに隣接する笛吹市一宮町卯ツ木田のぶどう畑にて。Photo:Shinsuke Matsukawa

「生き馬の目を抜くような半導体業界を見てきた自分にとって、50年先に残り愛しまれるものを造るのは非常に魅力的だと思ったんです。そうだ、ワインをやろうと」(松坂さん)

4人の話はそれぞれ、専門分野がまったく異なるものの、一貫して同じ主張を持っていた。「住まいも、車も、デザインもワインも、そこに宿るフィロソフィーを買うことが重要な時代が来たのですよ」と。ワンピースや器を買うときだって、たぶん同じなんだろうとも思う。見栄や体裁、マウンティングのために買い物をする時代は終わったのだ。そうではなく、もっと自分に素直になっていいらしい。

田子さんは最後に「結局、共感と姿勢を買っていると思うんですよね」とつぶやかれた。我々消費者が価値を認め、お金を投じたいと思う対象は今後、間違いなく変わる。企業側にしてみれば、どんなに性能やデザインに優れた商品を出したところで、共感や姿勢が宿っていないと売りには繋がらないという時代がもう目の前に迫っているのだ。まさにそんなふうに思い至っただけで、なんとなく地球の未来図が少し、私にも見えてきたような気がしたのだった。

Event

Audi × R100 TOKYO「Think Sustainability」

南青山の「Audi House of Progress Tokyo」にて開催された、AudiとR100 TOKYOのコラボイベント。4名のスピーカーによるトークセッションでは“サスティナビリティ”をキーワードに、これからの“豊かな”暮らしについて熱い義論が交わされた。

Speaker

MTDO inc. / Designer 田子學
▶︎https://www.mtdo-ch.com/
▶︎https://r100tokyo.com/curiosity/designer/200701/

R100 TOKYO(ReBITA) 浦川貴司
▶︎https://r100tokyo.com/

MGVsワイナリー 松坂浩志
▶︎https://mgvs.jp/
▶︎https://r100tokyo.com/curiosity/inspiration-from-travel/201003/

モータージャーナリスト 吉田由美
▶︎https://ameblo.jp/yumi-yoshida/

Information

「Audi House of Progress Tokyo」
全世界に展開されるアウディのブランドストア「House of Progress」の第1弾として、南青山に期間限定でオープンした(2021年5月末まで)。ブランドの歴史や技術、フィロソフィー、デザインに込められた想いなどを体験できる施設として、訪れる多くの人々の共感を得ている。

Audi e-tron GT
▶︎https://www.audi.co.jp/jp/web/ja/models/tron/audi-e-tron_gt.html

profile

山口繭子

神戸市出身。『婦人画報』『ELLE gourmet』(共にハースト婦人画報社)編集部を経て独立。現在、食とライフスタイルをテーマに、動画やイベントのディレクション、ブランド・新規レストランのコーディネートなどで活動している。著書に、自身の朝食をまとめたレシピエッセイ『世界一かんたんに人を幸せにする食べ物、それはトースト』(サンマーク出版)。
▶︎https://note.com/mayukoyamaguchi

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