COLUMN Creators Talkクリエイターズトーク [プランナー 佐藤裕]

1970年東京生まれ。1992年明治大学卒業後、東急不動産入社。2000年 読売広告社に入社し都市生活研究所で住関連企業のブランディング、都市開発コンセプトメイクに従事。2011年株式会社VERANDA東京を設立。企業ブランディング、大規模都市開発のコンセプトメイク、住生活関連商品の商品企画等を行う。

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5つのフィロソフィーへ
どこまでが東京か。誰が東京人か。

私はプランナーとして都市開発に携わっているのですが、東京を欧米の都市と比べたときエリアに大きな違いがあると思います。

パリやロンドンはもともと都市国家で、昔は城壁に囲まれ外と内の境界線が明確に分かれていました。東京は江戸時代には江戸のエリアは定まっていましたが、近年は外部流入型の都市として外から人が流れ込み、エリアが広くなり境目が曖昧になってきています。そのため、パリジャンやロンドナーと自らを呼んで誇りを持つ人達と比べ、自分が東京人だと意識する機会があまりないようです。

また、パリは1〜20区まであり、16区は高級邸宅街で知られるなど街区ごとに役割が決まっています。ニューヨークも合理的に作られていて、金融街や居住地などが地区で分かれています。しかし、東京は人の流入に応じて発展してきているためエリア別の役割などはなく、混沌とした印象があります。

都市崩壊から何度も新しく生まれ変わる東京。

歴史的に見ても、東京ほど崩壊を重ねてきた都市は他にはないと思います。江戸の大火や関東大震災、最近では約70年前に東京大空襲で焼け野原になりました。東京は古いものを大事にしないと言われますが、実際は大事にすることができなかったのです。

そして、都市崩壊の度に最新の技術で建て替わるため、新しいものの良さを東京の人が知ってしまい、古いものをおろそかにしがちな都市文化ができたのかもしれません。

また、人と都市の関係性を見ても、外から来た人が多く住むために愛着が薄くならざるを得ず、古い建物を残そうとかノスタルジックな気持ちを抱きにくかったのだと思います。

都心回帰。都会に住む人が増えてきた。

20年ほど前に私が港区に住み始めたときは、居住人口は少ないものでした。でもその2〜3年後から徐々に増え始め、2000年頃には「都心回帰」という現象が見られるようになりました。

それは女性が社会進出する中、この時期に専業主婦と共働きの割合が逆転したのと関係があります。以前は女性が寿退社をして環境の良い郊外に移り住み、旦那さんだけが都内に通勤していました。しかし共働きでは、子育てをしながら通勤に1時間半もかけるのは不可能なので、合理性を考えて東京に戻ってきたのです。

私の子供が通う小学校では、2〜6年生は1クラスずつしかありませんが、1年生は3クラスもあります。これを見ても都心で子育てをする人が増えてきていると感じますし、住む人が増えるほどに環境は整っていくと思います。そして、私としては都心の方が車道と歩道が分けられているなど子供達も安全に暮らせる気がしています。

自分の街を愛するシビックプライド。

私はシビックプライドという、自分が住む街への愛着や誇りを指標にする研究をしています。千葉の街作りに携わったのがきっかけだったのですが、郊外を開発して街を作ると、同じ世代が大挙して移り住み、年を取り、一気にゴーストタウン化するという現象が見られました。問題は高齢化ではなく、巣立った子供達が戻ってこないことです。これを解決するには住む人が街に関わって貢献することや、多世代が交流するなどのコミュニケーションが必要だと感じました。それにより愛着を育み、家庭を持ったら戻りたいという気分を作れるのではと考えます。

東京は人口流入が続いていますが、長期に渡って住む人も以前より増えています。そして、シビックプライドも年々高まっています。それは長く住むことで愛着が高まり、地域の人付き合いを通じて「わが街」と思うようになったこと。そして、オリンピックもそうですが東京が世界的に注目され、観光客も増え、東京の人が街の魅力を再発見して誇りに思うようになったのも要因だと思われます。

未来の価値を見据えたTOKYOの住まい。

パリ、ロンドン、ニューヨークでは年々価格が高まる中古物件が多く見られます。そこには新築では出てこない環境や付加価値があるからです。日本でもここ数年ヴィンテージマンションという呼び方が使われ、広尾ガーデンヒルズを始めとして、普遍的な価値を持つ住まいが注目されつつあります。同時に新築でも、ネクストヴィンテージを作ろうという意識が出てきているようです。

現代の日本の建築技術は非常に高く、築年数が長くても残る、震災にも耐えうる建物を作ることができます。R100 TOKYOは先見性を持ち、住まいの未来の資産価値を考えていますし、長く住むことによってその土地との結びつきができて愛着が沸いていくことは、住む人にも東京の街にとっても重要なことです。これからは東京の中で、年を経るごとに価値を増していく住まいが少しずつ積み重なるのではないかと思います。

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